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The outline of a herb

香草の概要

1. アンマロク

学名:Phyllanthus emblica(トウダイグサ科)

生育地:デカン高原および、カシミール地方

ビタミンCを豊富に含んでおり、インドでは、炎症、食欲不振症、便秘その他に使われている。ウサギでは、血清コレステロール・レベルの低減と動脈硬化の予防効果が確認されており、また、消化酵素であるα-アミラーゼの働きを抑制するといわれるβ-グルカゴリンを含んでいる。

 

2. インド乳香

学名:Boswellia serrata(カンラン科)

生育地:インドから中国にかけて分布

熱帯地域に分布する常緑中木。樹皮に傷をつけて採取した乳白色の樹脂をインド乳香といい、中東からアフリカにかけて分布するBoswellia carterii の樹脂(乳香)とは区別される。代謝の促進、利尿、抗炎症などを目的として使われている。

 

3. インドボダイジュ

学名:Ficus religiosa(クワ科)

生育地:インドから東南アジアにかけて分布

高さ20m 以上に生長する常緑高木。ボダイジュと混同されてよく間違われるが、こちらが仏教でいうところの菩提樹である。緩下、解熱、収斂、消化、体質改善などを目的として使われている。

4. ギムネマシルベスタ

学名:Gymnema sylvestre(ガガイモ科)

生育地:インドから中国南西部の熱帯・亜熱帯。

シュガーデストロイヤーの異名を持つ、日本でもかなり有名な植物。この植物の葉をかむと、砂糖の甘みを全く感じなくなる。ラット腸管からの糖吸収を抑制する作用が報告されている。健胃、利尿、強壮、肥満、糖尿病などを目的として使われる。

 

5. キンバイザサ

学名:Curculigo orchioides(キンバイザサ科)

生育地:ベンガル、アッサム、スリランカ、ジャワ。

アジア、南アフリカに広く分布する植物で、インドでは比較的簡単に手に入る。食欲調節、強壮、体質改善などに使われている。

 

6. キンマ

学名:Piper betle(コショウ科)

生育地:熱帯アジア全般。

刺激性の味と特異な芳香をもつ。インド・マレーシアでは、ビンロウの実や石灰をこの植物の葉でくるんだものを嗜好品として口にする。葉に含まれるアルカロイド(アラケン)による弱い麻酔作用が知られている。抗菌、頭痛、関節炎、健胃、去痰を目的として使われる。

 

7. グアバ

学名:Psidium guajava(フトモモ科)

生育地:カリブ海沿岸、中央アメリカ、南アメリカ北部、東南アジアなどに自生する世界の熱帯地域で広く栽培されている常緑の低木。

ビタミンC、タンニンを多く含み、収斂、緩下、解熱、消毒などを目的として使われている。また、葉には消化酵素であるα-アミラーゼ、マルターゼ、スクラーゼの働きを抑制するといわれるグアバポリフェノール(テアフラビン)が含まれる。

 

8. クミン(ヒメウイキョウ)

学名:Cuminum cyminum(セリ科)

生育地:インド広範

カレーに使われる代表的なスパイスの一つ。インドでは、風邪や消化不良などに用いられる。あまりにもありふれたスパイスであるため、全くといって良いほど研究されていないが、抗癌性の作用があるとする文献が見られる。

9. コロハ

学名:Trigonella foenumgraecum(マメ科)

生育地:パンジャブ、カシミール地方。

インドでは、コロハは食欲調節、強壮などに用いられている。豊富なステロイド前駆体、フラボノイドなどを含有することが知られている。肝機能の促進、鎮痛、利尿、強壮、駆風、通経、収斂に効果があるとされ、抗糖尿病効果があるとする文献が見られる。

 

10. サラシア・レティキュラータ

学名:Salacia reticulata(ニシキギ科)

生育地:インド、スリランカ、タイに分布

つる性の多年生木本で、古くからリウマチ、淋病、皮膚病、糖尿病の治療に用いられてきた。有効成分として、サラシノール、コタラノールを含んでおり、サラシアが経口血糖降下薬である医薬品のアカルボースと同程度の薬効を有するとの文献もある。

 

11. ジンジャー(ショウガ)

学名:Zingiberis officinale(ショウガ科)

生育地:世界中で栽培されるが、原産はインド~熱帯アジア

説明の必要がないほど、世界中でよく知られた植物。学名の語源がサンスクリット語で「角ばっていて薬効があるもの」であるように、広範な薬効が知られている。胃潰瘍、胃痛、腸の痛み、毒魚中毒、腹痛、下痢、食欲増進、風邪、めまいなどを目的として使われている。

 

12. セロリ(セロリシード)

学名:Apium glaveolens(セリ科)

生育地:原産はヨーロッパ・中近東の高地、現在は世界中で栽培

セロリの種子は、日本ではスパイスとしてよりアロマオイルの原料としてよく知られている。降圧、整腸、利尿、強壮、抗リウマチなどを目的として使われている。

 

13. ネパールサンモ

学名:Rumex nepalensis(タデ科)

生育地:ヒマラヤの標高1,000~4,000mの地域、ブルネイ山脈、ニルギリス山。

日本の道端でよく見かける、「ギシギシ」に似た植物であるが、薬用植物としては、非常に手に入りにくく貴重な部類に入る。抗高血圧、利尿、便通、抗菌などを目的として使われている。

 

14. フェンネル(ウイキョウ)

学名:Foeniculum vulgare(セリ科)

生育地:原産は地中海沿岸だが、現在の主産地はインド・中国・エジプト。

フェネルとも呼ばれ古くから薬草として利用されており、歴史上もっとも古い作物のひとつとされる。健胃、胃痛、整腸、駆風、去痰、利尿などを目的として使われている。

 

15. ペグアセンヤク

学名:Acacia catechu(マメ科)

生育地:パンジャブ、ヒマラヤ、中央インド等の森林地帯。

インド原産の落葉高木で、樹高10m以上になる。アカシア属には医薬品として有用な植物が多く存在しているが、この種も例外ではなく、収斂作用・消炎作用・止血作用など、様々な効能が確認されている。

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